世界の終わり

 海の向こうにキノコ雲がにょきにょきと現れた。朝鮮半島の方角からだった。続けざまに再度2つ目のキノコ雲が現れた。核戦争か…致し方有るまいと思った。どこへ逃げればよいかわからなかった。
 隠れても無駄だ!日本は沈没し滅びるのか…。
 やがて、世界へと散らばり彷徨えるオランダ人のごとく、迫害されるユダヤ人のごとくに。肩身の狭い思いで世界を流浪せねばならぬ時が今来たのだ!今まではアイヌをこの小さな島国の北に追いやっていたが今度は大和民俗がこの世界で追いやられるのだ、その気持ちを味わうがよかろう。朝鮮、韓国の人々の気持ちを!繁栄の中の落とし穴に落ちて。
 相手の立場に立って考えよ!その相手の立場に自分が立った時にしか解らないのでは時はすでに遅いか、いや遅くてもいつまでたっても解らないよりはましだ。
 そう、少数民俗であるアイヌだけでなくアボリジニやチベタン、雲南の少数民俗、インドの下層階級、イスラム原理主義。
 犯され続ける民としてのアイデンティティをテロや武力で無く解決の道を模索すべきだ!