クエッタ

  ラホールでの嫌な思い出がパキスタンの印象を悪くさせたが、電車の中でのムスリムとのひと時は以後私のムスリム観に決定的な親しみをもたらした。

ラー イラッハ イッラッラーホ ムハンマド ラッスラーとコーランを教えてくれた青年。英語でのやり取りだがこのムスリム達と砂漠を駱駝で進みながら聖地を目指す旅も悪くは無いなと思った。特にインドでは貴賎が激しくカーストの下の者が使った物はカーストの上の者が使用する事は全くなかったのに比べて。ここイスラムでは神の下に人は平等であり。向かい合って座った人が水を飲んでいるとお前もどうだ?と差し出してくれる行為はインドとの宗教の違い人種の違いなのか?一度国境という人間が引いた線でこんなにも違うのかと不思議な体験だった…。
そうこうしているうちにラホールに着く、17時。
駅から目指すホテルの場所を駅を出て聞くと男が馬車に乗れと。いまどき馬車も珍しいがパキスタンではまだ使用されている。しかしホテルはすぐ駅前だったにもかかわらず馬車の男は遠回りした挙句に最初交渉していた料金とは違う値段を言ってきた。ここでもかと私はまた怒りもう払わないと言うが周りの人達が来て。なにか話し会いこの男は払えと言ってるがと…。このまま面倒になるのも嫌だったのでしぶしぶ当初の交渉の2倍ほどの料金を払った。これがいけないのだろう日本人は…。
そしてムスリムホテルに宿を。60Rsだった。前にインドのバラナシに居た日本人とまた出会った。