彼の向かう永遠の先

 団地、集合団地。
 が並ぶ。
 或るお宅を訪れようとするが…。
 
 似たような団地が彼方まで並ぶ。
 地平線の向こうまで…。
 彼は彷徨う。
 
 K1301号としかわからない。
 棟には棟数の番号の記載も無い。
 手前の棟から片っ端から登っていく。
 しかも一階は101号室から始まり、最上階が13階の目的の部屋。
 永遠に続くかのような
 錯覚?
 いや錯覚ではなく永遠にこの作業が続くのである
 まるでメビウスの輪のような円環が…。