2004-05-23 玉蟲色の空 ある夜明けとしての残虐 空を飛ぶ飛行艇が、夜の闇の上を飛んでいた。 廃虚と化した昔の工場後は、閑散とした空気と、寒気のする空気がこもごもとなれ親しみ合い、一種異様な空気をかもし出していた。 そして、或要人が或高級ホテルに宿泊したのは、或重要な会議に出席するためであった。 他人の命を奪う事は出来なかった、それよりの自分の命をたえさせる事の方が簡単でったから。