ひとりでは生きられないのも芸のうち

ひとりでは生きられないのも芸のうち

ひとりでは生きられないのも芸のうち


人間の社会はあくまで利己的にふるまう人は安定的に利益を確保することができないように構造化されている

「自分が手に入れたいもの」は、それをまず他人に贈与することでしか手に入れることができない。贈与したものに、その贈与品は別のところから別のかたちをとって戻ってくる。自分の所持品を退蔵するものには誰も何も贈らない。    P32

物の流れとはそうなのだろう

 労働について考えるときには、「どうしたら能力や成果に応じた適正な賃金を保証するか?」ではなく、「どうゆう条件のときに個人はその能力の限界を超えるのか?」というふうに問題を立てなければならない。       

能力を発揮するにはモチベーションも重要だろうし、メリハリも大切なのだろう

 阪神の金本選手は契約更改のときに、「自分の俸給を削っても、スタッフの給与を増額して欲しい」と述べた。
これを「持てるものの余裕」と解釈した人もいるだろう。
けれども、私は違うと思う。
金本選手という人はどういう条件であれば自分のモチベーションが維持できるかを経験的に熟知している。
彼の活躍を「わがこと」のように喜んでくれる人間の数を一人でも増やすことが自身のモチベーションの維持に死活的に重要であることを知っているからこそ、彼は「フェアネス」を優先的に配慮したのである。
ベネフィットを分かち合うことによって、ベネフィットの継続的な享受システムを基礎づける。
これは人類学的な「常識」に属する。

自分の発展には他人の協力が不可欠なのだろう…