保育所面接

少子化が言われ久しい昨今
大人が子供と接する機会も少なくなっているのではないだろうか?
入所面談の為、近所の保育所へと…
様々な子供とその親たちが
先生の入所説明の最中でも落ち着いて聞くのは不可能だ
ミュージシャン系の服装で唇の下にヒゲを生やした小室哲哉そっくりなお父さんが歌えば
ハの字眉毛の髪の薄い中上健次そっくりな2歳の男の子が帰りたいと号泣している。
そんな狂騒の中で
小室哲哉は再度ヒットメーカーとして立ち直れるだろうか?
噂でtrfにあげた一千万はクリスマスプレゼントだったっけ?お年玉だっただろうか?
被差別部落出身の中上健次がまだ生きていれば現代の状況にはたしてどのような言説を説いただろうか?
とどうでもよい妄想が入り乱れ止む事なく、先生の話も上の空だった。
先生の説明が終わり校舎の中を一通り見学した
日々の生活の中で幼稚園の頃の記憶を思い出す事はないが
何十年ぶりに訪れる空間は様々な記憶を呼び起こさざるをえない…
教室の中には子供達の荷物を置くボックスがある
自分の持ち物を他人の物と隔てるそのボックスを見ていると
格差や差別がこの小さなボックスが出発点であるかのような感慨におちいった…。