檀一雄

「言語芸術に命を賭けた男」という副題は全くのナンセンスだろう
その悲哀と命の茫漠さを置換せしめようという魂胆がその全貌であろう
芸術とは程遠いと自身でさえ言っている。この一筋につながるといった太宰や安吾のような気概も無かった…
確かに詩魂は西行から芭蕉にかけての浪漫が感じられる
歴史の中の放浪の系譜を受け継ぐものだろう。
中原中也は独特だ独特の一つの詩の原点である歴史に対しての垂直なデカダンといったような独自性がみうけららるだろう…。
その中也とのバトルも見ものだったろう。
初期の頃の野獣性も重要だろう…。

檀一雄―言語芸術に命を賭けた男

檀一雄―言語芸術に命を賭けた男