歩く中毒

 やがて私もアルコールの海から抜け出せない日がくるのだろう。
隣で旅行記を書くバックパッカーの男が横に座る…。
帰りの地下鉄のホームでぬめっとしたドブガエルみたいなおっさんが舌なめずりしながらこちらへ突進してくる、避けるのに必死な俺…よろける。
そして駅のホームで青に黒の水玉の長靴を履いた女、黒の水玉の靴下を履きだす…。
世界は混乱していると感じた…。
酔うのは人ばかりではなく…魚も…。

酔いがさめたら、うちに帰ろう。

酔いがさめたら、うちに帰ろう。