アジアでは幾度となく路地裏へと迷い込んだ。生来の私の方向音痴もあるだろうが、路地裏の人の生活風景がなんとなく不思議な感じがする。それは日本でも同様だ。ま、日本では或る一定の安心感があるので家の近所でさえ知らない家があるようにその場所例えば九州や四国、東北、北海道、関東、東京などはまた違った趣があるだろうが…関西では同じ圏内ということもあり多少の違いは感じるがそこまでの違和感は無い。
 パリはヨーロッパ随一の都市である為に都市的な空虚感がした。一年住んだ金沢の思い出も今は昔の感慨だ…。古都の赴きと川を流れる水の澄んだ…いや空気も澄んでいた、その澄み渡るという表現がぴたりと合う都市または土地であったと思う。

路地裏のタイランド―もう一歩“冒険”の旅

路地裏のタイランド―もう一歩“冒険”の旅