イギリス人店長と妖精と

またしても…いつもの、なんちゃって韓国料理屋で飲む宴会。会社の上司や同僚との…。店長が会社を辞める雰囲気。
 そう、店長はイギリス人だ。帰りたいよと。もう悪魔のいいなりはいやなんだと言った。もう、そんなに悪く無いお客様が何人が逝ったのかと…。
 そう、天国へ行ってしまえばこちらからの要求は無理だ。地獄へと導くのがこの仕事の要だ。かくして、そろそろ天国へ昇ろうかという人にはその寸前で地獄へと導くのが必要になる…。
 したたか飲んで、次ぎへ行こうとなったが店長はイギリスへと今日は帰ると言った。単身赴任でイギリスはブライトン出身の店長はどうしても今夜、関空からの予約便で帰ると聞かなかった。
 店長が帰ったので仕方なく私も帰った、電車で最寄り駅まで戻り着くとすぐさま同僚の松末から電話があった。
 「これから、皆で飲みに行きますお!」と「いや、無理。もうだって家に着く」と私は言ったが聞き入れてもらえず、結局飲みに新内へと向かった。
 ミニスカートの魔女が出迎える、とあるキャバクラでしたたか飲み、道をのらりぶらりと歩いていると向こうから尻に尾っぽが生えた男がやってきた。そして、今からなら妖精のいる飲み場へ案内しますよと言った。「はは、妖精ももうこちらの手の内ですわ」とかかかと笑いながら言った。
 そして、その妖精のキャバクラへと皆で向かった。そこは、なんて事のない普通のバーであったがただ一つ違うとすれば妖精達はカラオケは全く歌えないとの事だけであった。
 そして、彼女達とは或一定の微妙な距離でしか接する事はできなかった。少しでも肩が触れようとする前に彼女達は一定の距離を保つ為に逃げるのであった。しかし、乳の二房とふとももの二盛りは触り放題でなんともわけがわからぬまま、時間が過ぎ出る頃には法外な値段を請求されるかと危ぶんだが、なんてなく普通の値段であった、増々わけがわからなかった。