夢の切れる境目

夢というのは雲に似ている。見る人によって形を変える…。しかし雲は誰もがその形を認識しその形がそれぞれこうだと言うのに対し、夢はその変幻自在の形と個々に即した体験であるというところで決定的に違う。
 古くは明恵の夢日記や島尾敏雄の夢の描写、ミシェル・レリス等、枚挙に暇がないほど夢への考察は古くから試みられてきた。果たして電気羊はアンドロイドの夢を見、夢枕に立つのは死んだしゃもじか…。
 私見ではあるが、夢というのは日常では高率よく仕事や作業に追われるのに対する手間暇と無防備をその要としているのではないかと思う。
マンガム