失われた青春

確かに昇る太陽の下で、夏の暑さを気持ちの良い風に吹かれながら、とことこと歩いていた。
 海辺の静かな、道は、静寂で、静けさだけが支配していた。
 時折聞こえる、電器店のラジオの音が、その静けさを奪っていた。
 過去の色々を思い出し、これからは未来を思い出す為にここを歩いているような気持ちになっていた。そうただ、思い出す為に未来の全てを思い出す為にここを歩いているような、そんな気持ちになっていた。
 俺はいったい、コノ世界に対してどのような契約を結んだのだろうか?いったいどのような責任を負っているのか?そのような承諾をした憶えは全く無いと言うのに。
 誰だ?神か?それは一つの神か?百の神か?千の神?一億?いや、やおろずの神?頭が象の神?全くわけが分からない。