訪れる夕焼け

本体の関連会社へ挨拶に行く
中ノ島に新しく建設されたビルへ
訪問する会社の近くになにやらテントが張られている
サルティンバンコというサーカス団が来ている様子だな、と上司が言った
ゆやーん、ゆよーん、ゆやゆよん

空中ブランコはサーカスには健在だろうか?
帰る間際の夕焼けが
まるで
すでに忘却の彼方へと葬りさられたサーカスの幻影へと導くようだった…
中原中也の時代のサーカスとはかなり違うだろうが
現代のサーカスで心ときめかす子供達はいるのだろうか?
会社に帰るとやがて訪れる夕暮れが痛々しく感じられた
夕焼けは何を連れ去るのだろうか?
そしてその連れ去ったモノを闇へと誘うのだろう…