初夏の甍

連日暑い。とろけそうだ。

お供えの、粗供養が実家に届いたと連絡が入った。

とっさにs本さんあんたの分までこの世界で生きてやんよ、とふと思う。

それに付随してこの世界の片隅にと言う言葉がぽつりと出る。

地下鉄で夕陽丘へ向かう。

いつもフランスの料理教室へは遅れてばかりだ。

遅れてゴメン、今日は暑いですね。いや毎日ちか。と言うフランス語が口をついて出る。